奥歯が、グラグラ揺れている感じです。
歯槽膿漏(しそうのうろう)でしょうか?

そうかもしれませんね。
実は、歯を失う原因は虫歯よりも、歯槽膿漏/歯周病が多いんですよ。
歯周病の怖いことは歯を支えている骨が溶けて歯を失うことだけでなく、その毒素が全身にまわり、悪さをすることなんです。

歯がグラグラしている~歯周病の治療

「歯が揺れてしている」
「歯磨きするたびに出血する」

歯を失う原因の1位は、虫歯ではなく歯周病です。
歯磨きの際に歯ぐきから血が出たり、歯が揺れるのは歯周病のサインです。
また、独特のにおいもするので口臭もきつくなります。
歯周病の本当の怖さは、血が出たり歯が抜けることではなく他にもあるので。

歯周病の本当の恐ろしさは「全身に与える影響」です

歯周病で歯が抜ける理由は何なのでしょうか?
歯周病菌が出す「毒素」が、歯を支えている骨(歯槽骨:しそうこつ)を溶かします。
また、歯周病菌は全身に影響を与えます。

訪問歯科を受ける方に関係が深いのは、下記の2つです。

歯周病の「怖いこと」(全身疾患)

1誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

食べ物飲み物、唾液(だえき)が誤って気管から肺に入って炎症を起こすことが「誤嚥性肺炎」です。
「誤嚥性肺炎」は、日本の死因の第6位になっています。(普通の肺炎とは別扱いで、です)
詳しくはこちら

2認知症

歯を失うと認知症のリスクが2倍になるという厚生労働省のデータがあります。
噛むという刺激は、脳の血流を促し、脳が活性化することが最近の研究で分かってきています。

他にも心筋梗塞などの心疾患、糖尿病、敗血症、脳梗塞などのリスクも高くなります。

歯周病治療の方法

「歯周病の治療はどうするのだろうか」
むし歯の治療と違って、歯周病治療のイメージは浮かばないとよくお声を頂戴します。
ここでは、歯周病治療の具体的な治療方法をお知らせいたします。

  1. 歯垢(しこう:プラーク)を専用の器具で取ります。
  2. 歯ぐきの腫れが収まったら、スケーラー(水と超音波の振動で歯石を落とす)で歯石を取ります。
  3. 歯周病がよくなったら、定期的なケアをして繰り返さないようにします。